どんなに走りたい気持ちがあっても、さすがに天気には勝てません。
雨の日で、予定していたメニューがこなせない時は家の中でフィジカル強化に集中しています。
急な雨の日でも、あらかじめ練習メニューを決めておけば、「走れなかった」という罪悪感におそわれずに済みます。笑
まず、TABATAトレーニングの効果を理解しよう
HIITは筋力や筋肥大の適応を損わずに、有酸素能力と無酸素能力を両方とも向上させることができるので、とても効率の良いトレーニングとされています。
その中でも、効果が高いと言われているTABATAというHIITを使ってトレーニングしていきたいと思います。
TABATAトレーニングとは、立命館大学教授の田畑泉先生が1996年・1997年に論文を発表された運動プログラム。
一般的なHIITという高強度インターバルトレーニングは英語にすると「High Intensity Interval Training」だが、TABATAトレーニングのHIITは「High Intensity Intermittent Training」と表記される。(Intermittent:間欠)
インターバルトレーニングはランニングなどの競技のために発案されたトレーニングです。
そのため、高強度での運動と低強度〜中強度での運動を繰り返し行うようになっているので、完全に運動を止めることはありません。
しかし、TABATAでは高強度での運動と完全休憩を繰り返すという間欠的トレーニングを行います。
トレーニングを行う時間ですが、一般的なHIITは4分〜30分とされています。
TABATAトレーニングは『20秒トレーニング-10秒休憩』を7〜8セット繰り返す。トレーニング自体は3.5〜4分で完了する。
なぜこんな短時間で済むのかというと、 めっちゃキツいから です。
一般的なHIITの強度は最大酸素摂取量(VO2max)の約50〜70%とされています。
TABATAトレーニングは170%VO2maxまで追い込まないといけない。
正直しんどい。やりたくない。限界超えてるよ…
ですが、このTABATAトレーニングのすごいところは時間だけでなく、
『無酸素能力を阻害することなく有酸素能力の向上が期待できる』ことなんです。
研究によると、最初の1セット目は無酸素(酸素借)ですが、何セットか繰り返していくうちに酸素摂取量が増えてきて、7セット8セット目には最大酸素摂取量とほぼ同じぐらいの酸素摂取量まで到達するようです。
そのため、雨の日やどうしてもランニングができないという日でも短い時間でしっかり心肺機能のトレーニングを行うことができます!
注意点として、このTABATAトレーニングの効果で期待できるのは、身体能力の向上です。
ダイエット効果があると思ってチャレンジする方がよくいらっしゃいます。
田畑先生も「体力を高めて日々の生活を活発にし、それが人生によい影響をもたらすものだと考えていただければよいかと思います」とおっしゃっています。
TABATAトレーニングを行って、「筋力や有酸素能力が向上し身体の活動量増加し結果的に脂肪量が減りダイエットに成功した」などの事例はあるかもしれませんが、このトレーニングをするだけで確実にダイエットができる!というわけではないので注意してください。
そもそもめっちゃエライし高強度すぎるから運動あまりやらない人だとここまで追い込めない気がします。
ただ、高齢者や運動が苦手な方でも、トレーニングができるように田畑先生ご自身が本を出版されています。
興味のある方はぜひ書籍と論文も読んでみてください。
TABATAトレーニングの導入の仕方
最高でも4分でおわるTABATAトレーニングですが、実際にかかる時間は30分程度。
なぜかというと、高強度のトレーニングなので、必ずウォーミングアップとクールダウンを念入りに行う必要があるからです。
よく動画配信などで、「4分で終わります!」「時間ない人でも大丈夫!」なんて紹介されていますが、ウォーミングアップもしないでいきなりTABATAやったら確実に往生します。(笑え…ない…)
論文や書籍でも紹介されているように、非常に強度が高いトレーニングになるので、
ウォーミングアップをして体の状態を万全にしてからトレーニングし、終わったら疲労困憊になっているはずなのでゆっくりクールダウンしましょう。
まずは1日1回4分を週2日。
最低6週間やってみましょう。
①ウォーミングアップ
ダイナミックストレッチやバイクなどを漕いだりして、筋肉の柔軟性や心拍数を上げておきます。
目安は60%VO2max程度。
②TABATAトレーニンング
1回のトレーニングで行うエクササイズ種目は1種目でOK。
バーピーやスクワットジャンプ、マウンテンクライマーなど自分が追い込める種目を選びましょう。(ジャンプ種目はより強度が高いです)
選んだ1種目を20秒トレーニング-10秒休憩、7〜8セット繰り返します。
③クールダウン
疲労困憊のはずなので、しっかり水分補給しながらストレッチします。
TABATAでは、大きな筋をたくさん使います。ジャンプ動作も多くなるので、臀筋群や大腿四頭筋、ハムストリングスなどゆっくり伸ばしましょう。
①〜③で合計30分ほどのトレーニングになります!
まとめ
TABATAトレーニングを週2〜3回、6〜12週間継続して行うと最大酸素摂取量が向上することが研究されています。
マラソンでサブ4を目指す者としてトレーニングに取り入れない手はないです!
外でおもいっきり走れない時も TABATAでおもいっきり出し切りましょう!