コンディショニング

ストレッチとトレーニングを習慣化して”いい姿勢”を作ろう【骨盤編】

前回、姿勢が悪いとパフォーマンスに影響しますよ〜という記事を書きました↓

 

今回はその悪い姿勢を改善するエクササイズを紹介していきます。

長くなってしまうので骨盤編と頭部・胸椎編に分けようと思います。

今回は”骨盤編”です!

 

エクササイズで姿勢を直す時のポイント

 

姿勢が悪いと、肩こりや腰痛の原因となる筋の短縮や延長が起こったりします。

 

✔️修正エクササイズのポイント

 

①姿勢改善をするにはトレーニングとストレッチをセットで考える

②硬くなった(短縮した)筋をストレッチして可動域をあげる

③緩んだ(弱化した)筋をエクササイズで鍛える

 

マッサージなどで一時的に改善したりしますが、硬くなった筋を緩めるだけでは正しい姿勢にするための筋力がたりません。

使いすぎて硬くなってしまった筋を緩めてから、使わなくなってしまった姿勢維持に必要な筋を鍛えて、本来の姿勢をキープできるようにすることが理想です。

 

さらに姿勢を改善するために必要なことが”習慣”です。

せっかく頑張っていい姿勢になっても、トレーニングとストレッチを継続しなければすぐまた元の姿勢に戻ってしまいます。

筋肉がつくのは約3ヶ月かかりますが、落ちるのは一瞬。

姿勢改善が難しいと言われるのは、継続してトレーニングとストレッチを行うことができない人が多いからです。

「3ヶ月間ジムの週1回1時間の姿勢改善プログラムをうける」よりも、「毎日10〜15分のストレッチとトレーニングを行う習慣を身に付ける」方が”いい姿勢”を継続できます。

 

そこで、今回は自分でできる姿勢改善のエクササイズ種目を紹介していきたいと思います。

きつい種目は一切ないのでトレーニング初心者はもちろん上級者もウォーミングアップなどにも取り入れてみてください!

 

骨盤前傾を修正するエクササイズ

 

✔️骨盤の前傾を修正するのに関係する筋群

 

腰部伸筋群のストレッチ、股関節屈曲群のストレッチ

腹筋群の強化、大臀筋の強化

 

 

✔️エクササイズ

 

  • 腹式呼吸 

 

すべてのエクササイズを行う上で必要になる呼吸法です。

姿勢改善エクササイズの前に行うと、横隔膜が刺激されて腹部内圧が高まります。

呼吸はすべての運動の基本となるので、姿勢改善だけでなく普段から取り入れるのをおすすめします。

 

 

・片方の手を胸郭に置き、もう片方の手をお腹に置きます。

・胸郭が膨らまないように腹部で呼吸します。

・吸う時の2倍の時間をかけて口からゆっくり吐く。

 

 

  • 腰部伸筋群のストレッチ

 

腰部伸筋群の可動域がないと次に行う腹筋エクササイズの効果が弱まります。

普段トレーニングをしていてもなかなかお腹に力が入らないという方は、腰部新筋群が短縮してしまっているかもしれません。

背中をゆっくり伸ばして効率よく腹筋を鍛えましょう。

 

 

・尾骨が床から浮き上がるように腰部だけ伸ばします。

・30秒ストレッチを3セット行います。

 

 

  • ドローイン

 

横隔膜を活性化させるためのエクササイズです。

本来は腰痛患者に処方される運動療法ですが、姿勢不良を起こしている人は体幹の深部筋がうまく働いていないことが多いです。

お腹を凹ませるだけのエクササイズですが、ウォームアップやトレーニング前にプラスして行うことで体幹深部に刺激が入って効率的な運動ができるようになります。

 

 

・仰向けに寝て、きついジーンズを履くイメージでお腹を背骨の方に引き込みます。(息を止めないように)

・胸郭が頭の方に持ち上がらないように注意。

・10秒キープを10セット

  

 

  • 骨盤後傾運動

 

腹部の深部筋である腹横筋と、腹直筋、大臀筋を同時に使うエクササイズです。

 

 

・骨盤を後傾させたところで5秒キープを10セット。

・慣れてきたらセット数を増やしてOKです。

・息を止めないように注意。

 

  

  • クランチ+ドローイン

 

ドローイン をしながら腹直筋を短縮させるエクササイズです。

 

・腹直筋を収縮させたところで5秒キープを10セット。

・回数、セット数は慣れてきたら増やしてOKです。

・キープしてる間は呼吸を止めないように注意。

  

 

  • ダイアゴナルクランチ

 

このエクササイズは、胸骨下角が広い人にもおすすめです。

左に回旋しながらあげるときは右の外腹斜筋と左の内腹斜筋を使い、右に回旋しながらあげるときは左の外腹斜筋と右の内腹斜筋を使っています。

 

 

・肘と膝の外側が付いたら5秒キープ(左右交互に)

・左右で1回を10セット行います。

・呼吸は止めないように注意。

  

 

  • 股関節屈筋群のストレッチ

 

腸腰筋を中心にストレッチします。反動をつけずにゆっくり呼吸しながら行ってください。

 

 

・後ろになっている方の股関節を伸ばすために、お尻を前に押し出していきます。

・30秒キープを3セット行います。

 

 

  • 大臀筋エクササイズ

 

股関節を伸展させるときに腰が反ってしまわないように、お腹に力を入れながら行います。(難しい場合は、お腹の下にタオルなどを挟みましょう)

 

・腰が反らないように腹圧を入れて行ってください。

・左右で1回を10セット行います。

・慣れてきたらセット数を増やしてOKです。

 

 

 

骨盤後傾を修正するエクササイズ

 

✔️骨盤の後傾を修正するのに関係する筋群

 

ハムストリングスのストレッチ

外腹斜筋の強化、大腿直筋の強化、大臀筋の強化

 

 

✔️エクササイズ

 

  • 大臀筋のトレーニンング

 

前傾で紹介した臀筋トレーニングでも大丈夫ですが、もう少し負荷を上げたい方は四つん這いでやってみましょう。

 

 

・頭から上にあげた方の膝まで、一直線になるように姿勢をキープします。

・腰が反らないようにしっかり腹圧を入れます。

・足を上にあげる時にお尻が横にぶれないように注意。

・左右1回を10セット。(慣れてきたら増やしてOK)

 

 

  • ハムストリングスのストレッチ

 

膝の過伸展してしまい痛みが出る場合があるので、膝の下にタオルなどを丸めて敷いておきます。

ハムストリングスの柔軟性をあげることで、次に行う大腿直筋の筋力強化の効果をあげることができます。

 

 

・伸ばしたい方の足を高い台にのせ、膝の下に丸めたタオルを置きます。

・反対の膝を後ろに引き、上体を前に倒します。(体幹と大腿が一直線をキープ)

・30秒キープを3セット行います。

 

 

  • レッグエクステンション(チューブ)

 

大腿四頭筋のトレーニングです。骨盤は中間位をキープします。

 

 

・チューブは椅子の足に結んでもOKです。

・股関節を曲げたまま膝を伸ばすことで、大腿直筋をトレーニングできます。

・片方10回ずつ行います。(慣れてきたらセットを増やしてOK)

 

 

  • 大腿四頭筋の強化+ハムストリングスの動的ストレッチ

 

大腿四頭筋を収縮させながらハムストリングスを伸ばす、相反抑制を利用した動的ストレッチです。

 

 

・骨盤を中間位〜軽度前傾位をキープします。

・膝を伸ばして足を持ち上げます。一番高いところで5秒キープ。

・10セット繰り返します。

 

  

  • 腸腰筋のトレーニング(チューブ)

 

仰向けに寝転んで両手を頭の上にあげることで骨盤を前傾にキープすることができます。

 

 

・股関節は90度から少し開いた角度からスタートします。

・片方10回を3セットずつ行います。

・慣れてきたらセット数を増やしたり、チューブの負荷を変えてみましょう。

 

  

  • 腸腰筋のトレーニング+ハムストリングスのストレッチ

 

腸腰筋を使いながら骨盤を前傾させて体幹を前に倒すことでハムストリングスをストレッチさせることができます。

 

・ハムストリングスが軽く伸びる高さに足を上げておきます。

・30秒ストレッチを3セット行います。

 

  

  • 内外腹斜筋のトレーニング

 

内腹斜筋と外腹斜筋のバランスが崩れている可能性があるので、内外腹斜筋のストレッチとトレーニングも行いましょう。

 

 

・膝、股関節を90度に保ったまま、内外腹斜筋を使って左右に捻ります。

・両方の肩甲骨が床から離れないようにしましょう。

・左右10回を3セット繰り返します。

 

 

まとめ

最初はできる種目だけでOKです。

習慣にするコツは、”簡単にすること”です。

めっちゃきついトレーニングというわけでもないので毎日続けられると思います。

朝起きてから15分トレーニングすることで、1日のパフォーマンスが上がるという研究も出ているのでぜひ取り入れてみてください。

次回は頭部前方方位と胸椎後弯の姿勢改善トレーニングをご紹介していきたいと思います!

ABOUT ME
mizutani
愛知県を中心に活動している女性S&Cコーチ。 マラソンランナー、競泳選手を中心にストレングストレーニングとコンディショニング指導を行っています。 自身の目標はフルマラソンで4時間を切ること! 選手が「自分でコンディションを整えられる」ことを目指しています。